007 消されたライセンス

1989年公開のティモシー・ダルトン2作目にして最後の作品。今思えばたった2作しか出なかったなんてちょっと残念に思います。

~あらすじ~
CIAの親友、フィリックスの結婚式に出席するためにアメリカで休暇中のボンド。結婚式当日、フィリックスが長年追っていた麻薬王サンチェスが現れ、ボンドの助けもあって無事逮捕に成功。結婚式も盛り上がり幸せいっぱいの新郎新婦に別れを告げ帰ろうとしていた矢先、捕らえたサンチェスが逃亡したと知る。すぐさまフィリックスの自宅に走ったボンドはそこで無惨にも殺された新婦の姿を発見。フィリックスはサンチェスの一味に連れ去られた後だった。新しい任務そっちのけで怒りくるって復讐に燃えるボンド、そこへ上司Mがロンドンからかけつけて渇を入れる。
「個人的な復讐より女王陛下の政府の仕事が大切だ。プロに私情は無用だ、007!!!」
しかしボンドは、
「じゃ辞めます」
とあっさり。いっ、いいのかー、それで?!こうして“00”の殺しのライセンスを剥奪されフリーの身になったボンドはその立場を逆に利用しCIAの美人パイロット、バムと共にサンチェスを追うのであった。

お馴染みボンドカーでのカーチェイスこそ無いものの、海に潜ったかと思いきや空を飛んだりのその他アクションは結構見応えありました。それから、サメに足をかじられるところとか、調圧機みたいなので顔がふくらんで破裂するシーンとか、工場の粉砕器に巻き込まれて死んじゃうのとか、悪役の死に様はかなり強烈。恐がりのゆきぴゅーにとっては、子供の頃この作品を観ていたらもしかしたら二度と007は観なかったかもしれないと思ったほど。巨大な白サメは恐すぎです。

とはいえ、笑いもところどころにちりばめられているのがこの作品。特に、マネーペニーの個人的計らいでロンドンから秘密兵器を持ってかけつけたQがとってもよかった!しかも“ボンドの叔父さん”っていう設定でホテルにチェックインしているあたり。あぁ、なんてかわいいおじいちゃんなんですの~!ボンドはQに何かあっちゃいけないと、さかんに帰れ帰れというけれど、いつまでたってもロンドンに帰らなくて、人質にとられちゃったりしたらどうしようと観ていてハラハラでした。結局最後までいましたわね。

シリーズ中、一番Qの出番が多い作品

ボンドガールについてですが、CIAパイロット役のバムが、前の晩ボンドと夜を共にしたもう一人のボンドガール、ルペに嫉妬するのがかわいかった。それを「諜報部員にはやらなくてはならない多くの任務があるんじゃよ」と肩を抱きながらなぐさめるQもしかり。 後で知ったのですがショートヘアーが似合っていたバム役の女優さん、現在はリチャード・ギアの奥サマだそうで。背中がグっと開いたドレス姿がお似合いでした。

ラストは超ベタだけれど、女の子ならば誰でも憧れちゃう演出。あんな濃い顔にあんなことされたら参っちゃうなと思いました。2作見終わってようやくティモシー・ダルトンのバタ臭い顔に慣れてきたと思ったら降板とは、、、。 目を覆っちゃうシーンもある一方、笑いもあって終わってみれば満足感のある内容でした。お話もわかりやすいし、ゆきぴゅーにとってはかなり上位に入る作品となりました。

007 リビング・デイライツ

1987年公開。4代目のボンド役のティモシー・ダルトン。時系列だとこの人のほうが先なんだけど、ゆきぴゅーはプロスナン作品から観ちゃったので変な感じ。っていうか映画が始まって最初どの人がボンドなのかわからなかった・・・。ダルトンさんの第一印象は「濃い顔ー!そして鼻が高ーーーい!!!」。見慣れるまで時間がかかりそうだと思いました。

物語は、ダブルオーメンバーのジブラルタルでの演習訓練からはじまります。スカイダイビングでロック・オブ・ジブラルタルに降り立った仲間の一人が何者かに殺される。火の車で逃げる悪人、それを追うボンド。あいかわらずハラハラドキドキのオープニング。危機一髪のところで助かってパラシュートで美女の乗るボードにはらりと降り立ち、「アナタ、どなた?」の問いかけに、「ボンド、ジェームズ・ボンド」と初名乗り。と、ここでまずつかみはOK!冒頭でダブルオーメンバーが殺されたのはその後の付せんになっているわけで。その後、ソ連の高官コスコフ将軍の亡命の手助けを任命されたジェームズ・ボンド。人気のチェロ奏者カーラという女性の妨害に遭いながらも無事チェコからオーストリアへの亡命を成功させる。しかしそれもつかの間、コスコフ将軍はソ連のKGBが西側スパイの暗殺を企てていてその親玉はプーシキン将軍だという情報を残した後、何者かによって連れ去られてしまう。しかし、プーシキン将軍を以前から知るボンドはどうしても解せない。他に黒幕がいるはずだ。ボンドの予想通り、殺し屋と見せかけたカーラの妨害などすべてKGBの仕業と見せかけるために黒幕が用意した亡命芝居だった・・・・というあらすじ。

ボンドガールのカーラは華奢でどこかオードリー・ヘプバーンみたいな雰囲気を持つ女優さん。コスコフと親しい仲だったカーラが、自分はうまく利用されていたこと、そしてたよりになるのはボンドだということに気づくと態度が一転、いきなり“おぉジェ~ムズ!”ってな感じでボンドラブ♪になったのには笑いました。 そんな彼女、今までのボンドガールのように肉体派のセクシー系ではないところがかえって印象深くて忘れられない一人になるような気がしました。

ボンドとカーラがチェロのケースで雪山を滑るシーンが楽しそうで一番好きな場面です。といっても後ろからはバババババーーーンと銃声がひびいていて大変な状況なんですケド。ちなみに、後日見た特典映像で、カーラ役の女優さんが「あのソリの舵取り役は私だったのよ。すごく大変だったわ」と語っていました。で、よーく観ると、わかりました、チェロケースの下にあるハズのないソリがくっついてるのが。

それから本作品でカッコイイ主題歌を歌うのはa-ha。アーハ、あーは、です。今聴くとおおおー!これぞ80年代ー!っていうサウンドで新鮮。主題歌もその作品をイメージする大切な要素ですわね。
カーラはこうやって手を下にして舵をとってるらしい

↑国境を越えるふたり。

007 慰めの報酬

ついに、ついに観ました、最新作!2006年公開『カジノ・ロワイヤル』の続編という本作は、「ボンド、ジェームズ・ボンド」という前作ラストのセリフから一時間後という設定だそうで、その一時間後ボンドは何をしていたかっていうと、カーチェイス。アルファロメオとアストンマーティンの、ものすごいオープニングアクションでした。最後片方のドア無かったし。絶対ボンドが助かるとわかっていても、う”う”う”う”う”う”う”ーーーーって体中に力が入っちゃうのはゆきぴゅーだけ???

前作で最愛の女に裏切られ、そして目の前でその女を亡くした007ことジェームズ・ボンド。彼女をそんな運命に引きずり込んだ悪の組織の黒幕をつかまえるために若きボンドは無茶をしながら次々と殺す、殺す、殺す。その暴走ぶりに上司Mが「復讐の為にむやみに人を殺すな」と忠告してもまったく聞く耳を持たないボンド。同じく幼い頃に家族を殺された復讐のために悪党に近づいているカミーユというナゾの女性と知り合って共に悪に立ち向かうというストーリー(>かなりおおざっぱ)

前作同様にかなーりシリアスな内容と息をのむアクションで展開される一方、笑いは無し!肩が凝った!というのが見終わった後の率直な感想。だけどボンドが確実に成長しているのがわかって面白かったです。こうやって新ボンドの人物像が徐々に肉付けされていくんだろうな~と思うと、この先が楽しみ。3代目ボンドのロジャー・ムーアがたしか58歳くらいまで頑張ったハズだから、現在41歳のダニエル・クレイグはまだまだ大丈夫ですわね。笑いが無かったって書いちゃったけど、一ヶ所だけ、ニヤリとしちゃったシーンがありました。カミーユじゃないほうのボンド・ガールが石油を体中に塗られてベッドで横たわる(死んでいる)場面。「007/ゴールドフィンガー(1964年)」の金粉シーンとまったく同じですものね。そういうオマージュが探せばもしかしたらもっとあるのかなぁ。

今回はM(ボンドの女上司。MI6のトップ)の出番がやたら多かったような気がします。カジノ・ロワイヤルでもそうだったけど、Mの自宅が出てきたりダンナさんの存在がちらりと見えたりすると、あぁ、あの鉄のようなMにもちゃんと家庭があるんですのね、とミョーな親近感が生まれます。特に今回はMがコールドクリームを顔に塗ったくって化粧落しをしながら部下に指示を出すのがかなりイケテると思いました。そういえばMとか美人秘書のマネー・ペニーは“ボンド・ガール”ならぬ、“ボンド・ウーマン”と言うらしいですわね。マネー・ペニー、次作には登場するでしょうか???

もうひとつ、かっこよくて好きなシーンがこれ。オペラ『トスカ』の劇場に忍び込んだボンドが、イヤフォンを使って秘密情報を話し合う悪者達を遠目に探して写真を撮りそれをMI6に転送するとコンピュータが瞬時にその人物が何者であるか解明していました。大昔のボンド映画にはなかったイマドキのツールが活躍していて時代を感じますわね。それから、マティスと一緒に乗った飛行機の中で“眠れない”ボンドがカクテルを飲むシーンもかっこいい。なんだかんだと結局やっぱり新しいボンドは無骨でクールでタキシード姿が超ステキだということ。

“そういえばボンド・ガール、カミーユの背中にあったヤケドのような痕、あれが気になったなぁ~”とさっき思い出してネットでいろいろ見てたら、あれに関してはやっぱりとらえ方は十人十色のようで、ナゾのままだったので次回作に続くネタのひとつだとか、少女時代に家族を目の前で殺されて家に火をつけられたっていうセリフがあったからだとか、役とは関係なく本人の日焼けのあとであれは女優としてどうかなのとか。まぁどう考えても3つ目ってことはないと思うのですが。

ラストシーンのコート着てるボンドがカッコイイ

今回のボンド・ガールに共通していたことはふたりともかわいいオン・ザ眉毛だったことですの。